今回は悩んでいる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
猫では比較的多くみられる”便秘”についてです。
猫は水を多量に飲まない動物なので、便秘になりやすいのです。
人間もそうですが、何日も便がでないと苦しいしお腹は痛いし、つらいですよね(_;
今回は、
- 愛猫が何日も排便しない・・・
- トイレでずっとふんばって鳴いている・・・
- 便秘の解消方法、治療法は?
こんなお悩みをお持ちの飼い主さんへ、お答えします。
こんな人が書いてます→プロフィール
便秘の原因
運動不足 水分不足 トイレの汚れ 低繊維食 異物(毛玉、おもちゃなど)
腫瘍 骨盤骨折 体質 高齢 ストレス 他の病気 など
便秘の症状
- 2~3日以上便が出ていない(個体差あり)
- トイレで長時間りきむ、ふんばるがほとんど出ていない
- 脱水
- 嘔吐
- 食欲不振
- 下痢・血便
- お腹が膨らんでいる
- …etc
便秘の治療
動物病院では、便秘の猫には主に以下のような治療をおこないます。
内服薬の処方
流動パラフィン(ミネラルオイル)やサイリウムなどを処方します。
サイリウムは粉なので少し飲ませずらいかもしれないですが(フードに混ぜて食べてくれる子ならOK)、流パラはシロップ(無味無臭)で与えやすいです。
体重により、1日2回2~5cc位飲ませます。
与えすぎると逆に下痢になってしまうので注意が必要です。
療法食の処方
”消化器サポート(可溶性繊維)”を食べるだけで便秘解消する子が多いです。
フードについては後述します。
点滴
脱水改善のため、水分を点滴で補います。
浣腸
肛門から液体を注入し、便を排出しやすくします。
便のかき出し
それでも出ない場合は、麻酔をかけて肛門に棒を入れ、物理的に便をかき出します。
便秘の予防・解決策
水分を多く与える、飲ませる

水分不足で便がカチカチにならないよう、普段からお水を飲んでもらうようにします。
猫の通り道やごはん場所など数か所にお水を用意します。
冷たい水、ぬるい水、流水など、その子によって好みは様々なので色々試してみましょう。
それでも水を飲んでくれない子は、ドライフードに水を足したり、ウェットフードやスープタイプをトッピングして与えたり、ウェットフードに水を加えて与えたりしましょう。
高繊維のドライフードを与える
- 高消化性の原材料を使用
- 可溶性食物繊維の含有量を適切に調整
- サイリウム配合
便秘の猫ちゃんのためにつくられた療法食です。
多くの便秘の猫ちゃんがこのフードで便秘改善しています。
それでもたまに便秘になってしまう子は、流動パラフィン+消化器サポート(可溶性繊維)でほぼ解決します。
ブラッシングする

毛玉を飲みこむ事によって便秘になりやすいので、特に長毛の猫ちゃんは毎日ブラッシングをして毛づくろいの時に飲みこむ被毛を少なくしましょう。
毛玉を出しやすくする、サプリ(ラキサトーン)などを与えるのも良いです。
腎不全のときの便秘について
腎臓が悪い猫ちゃんは脱水をしやすく、便秘になってしまう子がとても多いです。
腎不全の便秘で一番の治療法は脱水改善のために点滴をすることですが、毎日動物病院に通うのは大変です。
ロイヤルカナンが販売する、『腎臓サポート』シリーズはドライフードの中に『サイリウム』が配合されており、腎不全で便秘の猫ちゃんにおすすめです。
食欲にムラがある腎不全の猫ちゃん用に、ドライは2種類、ウェットフードは2種類販売されています。
小さい規格を購入して、ローテーションするのがおすすめ。
まとめ
今回は猫ちゃんの便秘についてお伝えしました。
便がでないと苦しいので、見ていてもかわいそうですよね;
便がカチカチじゃないか、毎日や2日に1回など、ある程度の間隔で排便しているか、日頃からうんちチェックをするようにしましょう。
薬やフードの変更、点滴、浣腸しても治らない、”がんこな便秘”は、『巨大結腸症』という病気も疑われます。
まあそのうち出るかな、と思っていると重症化し、巨大化した腸を切除する手術になってしまうかもしれないので、様子をみずに早めに動物病院へ連れて行きましょう。
便秘はそのうち治るかな、と放置しないことが大切です。
今回の記事が便秘の猫ちゃんの手助けになれば嬉しいです。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
