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【肥満という病気】犬猫の効果的なダイエット法

コロナ禍でお家時間が増え、人も運動不足が注目されていますが、同じくペットの肥満が昨年から増えています。
お家にいる時間が長い分、おやつやフードをついつい与えてしまう飼い主さんも少なくないのではないでしょうか。

今回は、

  • 愛犬、愛猫が肥満かどうかわからない
  • 愛犬、愛猫のダイエット方法がわからない
  • ダイエットが上手くいかない

こんなお悩みをお持ちの飼い主さんへ、ダイエット方法とそのコツについてお伝えします。

こんな人が書いてます→プロフィール

肥満とリスク

肥満の定義は、犬では理想体重より15%、猫では20%以上重い状態のことをいいます。
肥満は主に食べすぎが原因ですが、他にも不妊・去勢、運動不足、高齢などさまざま。

太っていると、人間と同様に以下のような様々な病気になりやすくなります。

心臓病 糖尿病 肝臓病 呼吸器障害 関節障害 熱中症 手術の危険性が高まる

肥満は命に関わる病気を引き起こす可能性があります。
実際に統計で、肥満の犬猫は、標準体型の犬猫より寿命が2年短いことがわかっています。

肥満のチェック方法

肥満しているかどうかは体型で判断します。
カンタンな判断のポイントは3つ。

  • 真上、横から見て腰にくびれがあるか
  • 肋骨(ろっこつ)を触ることができるか
  • 手や足に脂肪がついていないか

猫の場合はわかりずらく難しいので、肥満かどうか判断をしにくい場合は、病院やトリミングなどでプロに確認してもらうのがベストだと思います。

生活習慣チェック

当てはまる項目が多いほど要注意、肥満の可能性が高いです

☑ 人が食べているものと同じ食べ物をあげるときがある
☑ 毎日の食事量を決めていない
☑ 運動をしたがらない
☑ 段差の昇り降りができない
☑ お腹のへこみ、腰のくびれがない

効果的な5つのダイエット法

食事量を減らす

今現在、与えているフードの量を、2~3割減らします
おやつも同様です。
おやつは小さくでき場合は、量を減らし、細かくして1日に与える回数を多くするようにします。

一日に与える量を決める

置きエサにしている場合や、なくなったら追加している場合は、一日の量を決めてその量以上は与えないようにします
毎回グラムを計って与えるのがベストですが、難しい場合は計量カップを使用します。
*フードのパッケージ裏に書いてある量はあくまで平均、目安ですので、その子の年齢や運動量によって与える量を決めるようにしましょう。

与える回数を増やす

1日1~2回与える方が多いと思いますが、できれば1日3回位(朝、帰宅後、寝る前など)に分けて与えましょう。
なるべく空腹時間を減らします。

定期的な体重測定

できれば2週間に1回、最低でも1か月に1回は体重を量ることで目標を明らかにして、モチベーションにつなげます。
自宅で量る場合は小型犬猫を抱っこしたまま体重計に乗り、そこから自分の体重を引きます。
大型犬の場合は病院もしくはトリミングサロンで量ってもらいましょう。

療法食(減量用フード)を与える

フード量を減らしても中々体重が落ちない、フード量は減らせない、多く与えたいという場合は、減量用の特別フードを与えます。

療法食は市販に比べて100g辺りのカロリーがとても低く作られています。
市販の低カロリー低脂肪フードは体重は落としてくれますが、一緒に筋肉量も落としてしまいます。
その点、療法食は筋肉量は維持したまま、脂肪のみを落としてくれるフードになります。
筋肉量を維持することで、リバウンドしにくい体をつくります。

フードの種類とカロリー(犬)
  • 市販フード:350~400kcal
  • 低カロリーフード:300~350kcal
  • 療法食(特別フード):270~320kcal

例えば、ロイヤルカナンの満腹感サポートや、ヒルズのメタボリックスなどが療法食にあたります。
ダイエット療法食についてはまた今度ご紹介したいと思います。

病院やトリミングサロンなどで適正体重を確認して、1日の必要カロリーを計算しフード量を決めるのがダイエット成功の鍵です。

成功のための5つのコツ

  • 減量スピードは週に0.5%~2.0%(5kgの犬で1週間で25g~100g)が理想
  • 最終目標ではなく、段階を踏んだ目標を立てる:まずは50g、100gから。
  • 1日のフード量に気を付ける:家族みんなで与える量を把握する。
  • おやつの種類、量に気を付ける:低カロリーのおやつを与える。おやつを与えたらその分主食を減らす。
  • できそうなことからまず始める:まずはおやつをやめてみる、野菜などのトッピングをやめてみる。

ダイエットには性格や元の運動量など個体差があります。あせらず取り組みましょう。

まとめ

冒頭『肥満とリスク』の部分でもお伝えしましたが、肥満の犬猫は標準体型の子たちより、寿命が2年短いことがわかっています。
逆をいえば、太っていない子は2年長く生きてくれるということです。
必ずしも太っているから病気になるわけではありませんが、太っていることで病気になる確率は確実に上がります。
犬猫の2年は人間の時間で表すと約8年。

ぽっちゃり体型も愛嬌があってとても可愛いと思いますが、愛犬愛猫の健康寿命を延ばして、彼らと一緒に暮らせる時間が少しでも長くなるようお手伝いをさせて頂けたら嬉しいです。
ダイエットについて今回は序章ということで、『痩せない原因とその対処法』、『療法食について』などまた今度詳しくお伝えしたいと思います。

最後まで読んでくださりありがとうございました!

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カオリ
北海道の動物病院に勤務する、動物看護師です。 犬、猫、動物を愛しています! ペットと飼い主さんの笑顔が増えるよう日々研鑽しています。 暮らしに役立つペット情報や犬猫の病気・フード・介護の事などをわかりやすくをモットーに発信しています。 ペットと一緒にハッピーライフを^^