こんにちは、カオリ(@Happy_PetLife)です。
「あー!食べちゃった!!」
犬猫を飼っていると、ちょっと目を離した隙に盗み食いをしてしまうこんな状況、ありませんか?
そして飼い主さん自身が、与えてはいけない食べ物だと知らず、犬猫に与えているパターンもよくあります。
今回は、普段人間が当たり前に食べる物なのに、犬猫は中毒を起こしてしまう危険な食べ物についてお伝えします。
- 犬猫が中毒を起こす、与えたら絶対NGな食べ物とは?
- どれくらいの量を食べたら危険なの?
- もし食べてしまったらどうしたらいいの?
危険を回避するためにも、たくさんの飼い主さんに知って頂きたいという思いで記事にしました。
是非参考にして頂けたらと思います。
こんな人が書いてます→プロフィール
中毒とは?
毒性物質を飲み込んだり、吸い込んだり、皮膚や眼、または口や鼻などの粘膜に接触したときに生じる有害作用のこと。
中毒を起こす食べ物5つ
ネギ類(玉ねぎ、長ねぎ、ニンニク、ニラ、らっきょうなど)

原因:赤血球を破壊する成分、アリルプロピルジスルフィド
症状:2~7日間で発症。重度な貧血、血尿(赤色、オレンジ色)、黄疸、嘔吐、元気食欲がなくなる。
- 特にニンニクは他に比べて5倍毒性が高い
- 加工食品やスープも同様に危険
- 犬よりも猫の方が中毒症状が出やすい
- 少量でも中毒になる、たくさん食べても症状がでないなど個体差がある
注意する事
ネギは加熱(煮る焼く茹でる)しても中毒の原因となる成分は変化しないので、一緒に煮込んだスープや具も与えないようにする。
味噌汁やハンバーガーなどネギ類が入っている食べ物を食べてしまう子が多いので気をつける。
チョコレート・無糖ココアパウダー

原因:食品に含まれるテオブロミン
症状:6~12時間以内に発症。嘔吐、下痢、多尿、興奮、体温上昇、ふらつき、発作など。消化後2~3日で急性膵炎を発症する事も。
- チョコレートのカカオ含有量によりテオブロミンの量も増える
- ココア>ブラック(ビター)チョコ>ミルクチョコ>ホワイトチョコ
- 5kgの子が約100gのブラックチョコ(平均的な板チョコ2枚分位)を食べると致死量
注意する事
大量摂取で死亡した例もあり。
チョコレート、ココア以外に、コーラ(ガラナ)、チョコレートパン、アイスなどにも気を付ける。
コーヒー・紅茶・ココア・お茶

原因:食品に含まれるカフェイン
症状:6~12時間以内に発症。不整脈、興奮、多尿、呼吸が早くなる、ふるえ、ケイレンなど。
- カフェインの含有量は、コーヒー>玉露>紅茶・ココア>お茶
- チョコレート、エナジードリンク、コーラなどにも含まれている
注意する事
ミルクを含んだカフェオレ、甘い紅茶などをテーブルに置いたままにすると飲んでしまう子がいるので気を付ける。
ぶどう・レーズン

原因:高濃度のビタミンD3、アントシアニン、ポリフェノール?まだ解明されていないことが多い。
症状:6~24時間で発症。下痢、急性腎障害、食欲不振、元気消失など。
- 症状の発症には個体差がある
- 2001年に犬での中毒が初めて報告された
- 体重1kgあたり、小さい巨峰(1粒:約5g)4粒、マスカット(1粒:約10g)2粒くらい食べると症状があらわれる
- レーズンは体重1kgあたり大体5粒くらいで発症
注意する事
体重5kgの子が、小さめの巨峰20粒、マスカットだと10粒食べると発症する場合がある。
ビール・酎ハイ・ワイン・日本酒・焼酎など

原因:アルコール
症状:30~60分で発症。ほろ酔い、嘔吐、意識障害、低血糖、昏睡など
- 少量摂取時は人のアルコール摂取時と症状(酔い)が似ている
- 人と比べるとアルコールの代謝能力が低く、少量でも中毒になる
- 濃度5%のビールを5kgの子が50ml以上誤飲すると発症
- アルコールは吸収率が早く、飲んでから15分以内じゃないと吐かせる処置はできない
注意する事
飼い主が飲んでいたお酒の誤飲が主なので、故意に与えないようにする。
甘いカクテルなどには要注意すること。
もし食べてしまったら・・・
まずは慌てずに
①動物病院へ電話をして指示をもらう
電話をする際は、
- ペットの種類と体重
- どんなものを食べたか
- どれくらい食べたか
- いつ(何時ごろ)食べたか
を目安でいいので伝えてください。
食べた量が少量の場合は、無処置で様子をみる場合があります。
もし症状がある場合はすぐに動物病院へ。
②動物病院へ連れていく
来院時は、商品パッケージなど成分が分かるものがあれば、持って行った方が診察がスムーズです。
誤って食べてしまってから、そんなに時間が経っていなければ(食べた物によりますが)吐かせることができます。
どんな治療をするの?
獣医療行為なので、詳しくは省きます。
- 吐かせる処置:中毒物摂取から1~2時間以内に行う
- 胃洗浄:全身麻酔で、胃内に水を入れて洗浄、中毒物を回収する
- 活性炭投与:活性炭は吸着力がつよく(アルコールなど吸着されない物質も有)効率的に毒物を吸着できる
- 排泄補助:点滴、利尿剤の使用
まとめ
日々を過ごす日常に、ペットにとっては中毒になるものが潜んでいます。
特に犬は甘いものを好む子が多く、猫よりも誤食が多くみられるので注意が必要です。
中毒は飼い主さんが気を付けて管理していれば防げる病気ですので、食べ物の管理やゴミの処理は日頃から気を付けるようにしましょう。
今回は”食べ物”で起こす中毒についてお伝えしましたが、”食べ物以外”で身近にある中毒を起こすものについてもお伝えしています。↓こちらもあわせて読んでいただければと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
