ごはんを食べるのに時間がかかる・・・
周りにごはんが飛び散って半分も食べてないかも・・・
最後まで食べきれず残してしまう・・・
シニア犬のごはんタイムって結構大変なんです。。。
体重や体力が落ちないためにも、少しでも食べて欲しい。
こういった思いの飼い主さんは少なくないと思います。
1日に回数を分けて欲しがっている時に与えられたら良いですが、仕事や家事をしながらの忙しい毎日では中々難しいですよね。
寝たきりの子などは、気管にごはんが入ってしまう誤嚥性肺炎にも注意しなければいけません。
今回は、シニア犬の食事でお困りの飼い主さん必見、時短でペロリと完食する与え方のコツやポイントを詳しくお伝えしたいと思います!
(参考:北海道小動物獣医師会年次大会2019:犬の介護で役立つ4つのテクニック)
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フードを食べてもらう8つの方法
はじめに、シニア犬が少しでもごはんを食べるための8つの方法をご紹介します。
犬猫の食事選択において、第一選択基準は”におい”だといわれています。
次いで大きさや形・質感、3番目が味(美味しさ)です。
たとえシニア犬で五感が衰えていても、人間よりは何倍も嗅覚が優れているので、普段と違う香りづけや温めることでにおいを強くして、嗅覚を刺激して食欲アップを目指しましょう。
- 体温(35℃-37℃)くらい温める
温めすぎに注意です。与える前は必ず触って確認してから与えるようにしましょう。 - 手から与えてみる
スプーンで与えても食べない子は、手で与えると食べてくれる子がいます。 - 食器の高さを変える
金属のカチカチ音が苦手なシニア犬もいますので、食器は金属よりもプラスチック、陶器をおすすめします。 - ドライフードをふやかす、ウェットフードを混ぜる
- 好物(トッピング食材)を少しだけ混ぜる
トッピングする食材を毎日変更する(ササミや白身魚、さつまいもかぼちゃなど)。 - ごはん前に散歩をする、遊ばせる
あまり動かないことが多いシニア犬ですが、体を動かすことで腸の動きを促して食欲アップを試みます。 - 香りづけをする
ささみの煮汁などをかけるなど、スープをかけてみたり、ペット用のふりかけや流動食を混ぜて香りをたたせてみましょう。 - 別フードをローテーションしながら与える
食べ飽きてしまう子が多いのもシニア犬の特徴です。
目新しい食べ物を好むワンちゃんは、フードを何種類か用意してローテーションしながら与えると食べてくれる子が多いです。
*高齢に関わらず、食が細いわんちゃんにも使えるテクニックを別記事にて詳しくご紹介していますので、良ければご覧ください!↓↓

(要介護犬)食べ方パターン別、フードの与え方
ここからは食べ方をパターン別に分けて、与え方のポイントをご紹介します。
ドライフードをついばんで食べる子
前歯や口の前の方でついばんで食べる子には、ドライフードのまま与えると周りに飛び散ってしまうので、トッピングなどと混ぜて小さな塊にして与えると食べやすさUPです。


ふやかす時に流動食(写真左)を使ってふやかしたり、ふやかしたフードにムースタイプを混ぜるのもおすすめです。
フードを器に押し付けて食べる子

器にごはんを押し付けて食べる子は、食器のまわりにフードが残ってしまいます。
長方形の形に山にすることで食べやすさUPです。

盛り方は幅と高さが重要です。
底の丸い食器は百均のもので十分ですが、持ち手付きだと人が持ちながら与える際に便利です。

写真のドライフードには、『犬用ちゅーる』を混ぜています。
おすすめの介護用食器
ふやかし方のポイント

- 歩行がふらつく大型犬以上の高齢犬の場合は、胃捻転の予防のためにふやかして与えるのがBESTです。
(胃捻転:胃内がガスで膨れ上がり胃がねじれてしまうこと。多量のドライフードを食べた後に水を飲むことで起こりやすい) - ふやかしたドライフードを与えた後は、つまり防止や口腔内の汚れを洗い長す目的で、水を飲ませましょう。
- 安価、半生のフードはふやかしには不向きです。
- ふやかし具合にも好みがあるので、固めから順にやわらかくして好みを試してみましょう。
寝たきりの子の食事管理
寝たきりの子にご飯を与える場合は、誤嚥(ごえん)に気を付けなければいけません。
誤嚥は肺炎の原因になってしまうので、食事を与える際は寝たままで与えないようにします。

私の愛犬の例をいうと、高齢になって後ろ足が立てなくなった時、車イスを使用して日常生活を送っていました。
前足はなんとか立てる子だったので、食事の際は両足の間に車イスごと愛犬を挟み、足でタイヤを固定して動かないようにしてごはんを与えていました。
車イスが体を支えてくれていたので一人で食事を与える事ができ、その点でも車イスには本当にお世話になりました。
フード自体は、ふやかしたドライフードにデビフのウェットフードを混ぜて、スプーンを使って与えていました。
デビフの缶詰はサイズが小さく種類が豊富なので、小型犬を飼われている飼い主さんにおすすめです。

まとめ
今回はシニア犬の食事について、食事の変更だけではなく、与え方や食器を変えるだけで食べてくれることもある、というポイントをお伝えしました。
食器の高さを変えてあげるだけでも食べやすくなり、食欲が増すパターンもあります。
床に食器を置いて愛犬がかがんで食べている場合は、まずは高さを変えて無理のない姿勢で与えることをおすすめします。
日々のケアを行いながら、シニア犬の食事管理を行うのは大変なことですが、愛犬が喜んでごはんを食べてくれる姿を見ると、私もそうですが飼い主さんも嬉しくなりますよね。
今回の内容が、シニア犬の食事でお困りの飼い主さんの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでくださりありがとうございました!