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高齢犬にやさしい暮らしと認知症予防法【老犬の介護テクニック⑤】

こんにちは、カオリ(@Happy_PetLife)です!
『飼い犬にはずっと元気でいて欲しい!』犬を飼っている方であれば誰しもがこんな気持ちをお持ちだと思います。
しかし人と同じく犬にも必ず”老い”があり、高齢になれば身体が思うように動かなかったり、認知症になる子も少なくありません。
認知症が進行すると、飼い主がわからなくなる、夜鳴きや徘徊など、介護生活が本当に大変になります。

  • まだまだ元気だけど昔より老いを感じるなど、高齢期に入ったワンちゃん
  • ずっと元気でいて欲しい。認知症の予防法ってあるの?
  • 認知症の症状があるわんちゃんに何をしてあげたら良いのか

今回は、なるべく元気にシニア期を過ごさせてあげたい。こんな飼い主さんの気持ちにお答えします!

すでに認知症の症状があるわんちゃんも、高齢期に入った8歳以上のわんちゃんの飼い主さん必見です!

こんな人が書いてます→プロフィール
(動物行動の専門医である入交眞巳獣医師のセミナーを参考にさせて頂いております)

シニア犬にやさしい環境の作り方

高齢のわんちゃんにとって過ごしやすい、やさしい環境になるよう家の中を整える必要があります。
例えば、

  • トイレに行きやすくする(トイレを生活する場所の近くに置く)
  • 外でしか排泄しない犬の場合は、外に連れていく回数を増やす
  • フローリングの家の場合は、床に滑り止めなどマットを敷く
  • 大きな家具の移動は避ける
  • なるべく犬の通り道に障害物を置かない
  • etc…

目が見えづらくなったり、足腰の筋力が落ちて踏ん張る力が弱くなります。
なるべくぶつかったり、滑ったりしないように工夫をしてあげましょう。

ストレスフリーと刺激のある生活

ストレスのない環境+適度な刺激がある生活を目指します。
飼い犬がどんなことをされるのが好きでしたか?

食べる事が好きな子であれば、ごはんを使った遊びが良いでしょう。
お散歩が好きな子であればコースを毎日変えて刺激を与えてあげましょう。
触られるのが好きなこであれば優しく体をマッサージするのも気持ちが良いです。
以下はその一例です。

  • とにかく叱らない
  • 適度な運動、トレーニング
  • マッサージ
  • 関節炎のある犬は、散歩のしすぎはNG
  • お散歩コースを毎日変えてみる
  • あまり歩けない犬の場合は、小型犬であれば少しの時間だけでも良いので抱いて外に連れて行く。
    中型犬以上はペット用カートなどを使用して外に連れて行き、五感に刺激を与える
芝生が肉球に触れる感覚、匂い、光、風などすべてが五感の刺激になります。

遊ぶことが好きな子や、食べる事が好きな子はおもちゃを使った遊びが運動や脳のトレーニングにもなり、楽しく過ごせるのでおすすめです。

『知育トイ』でネットで検索!

⇒いくつかお家で遊べるおもちゃの例をご紹介します!

  • Kong(コング) 犬用おもちゃ
  • 500mlのペットボトルに小さな穴を開けて、ドライフードやおやつを入れて遊ばせる
  • カプセルトイ(ガチャガチャ)に穴を開け、ドライフードやおやつを入れて転がす
  • 空になった卵パックにフードやおやつを入れ、その上にボールを置いて隠す
  • 早食い防止のグリーンフィーダー
  • ノーズワークマット
  • 毛足の長いバスマットにフードを隠す

抗酸化成分で脳の若々しさを維持

DHA/EPAなどの抗酸化成分を含むフードやサプリメントが、認知症の進行を遅らせることがわかっています。

おすすめフード&サプリメント

慢性膵炎など、脂肪の代謝に問題があるワンちゃんの場合は、脂肪分が多いサプリメントやフードは注意が必要です。
与えても良いかは、かかりつけの動物病院へ相談してみてください。

飲み薬で認知症の改善

徘徊や夜鳴きなど、認知症の行動が見られる場合には、飲み薬を与えるという方法もあります。

”アリセプト(塩酸ドネペジル)”という薬が認知症の改善に有効であるといわれています。
かかりつけの動物病院へ相談して、処方してもらってください。

抗酸化成分をとりながら、薬を併用する場合が多いです。

さいごに

症状が重く、夜鳴きや徘徊がどうしようもなくなっている状態からでは、出来ることにも限りがあり、サプリメントや薬も効果が低くなってしまいます。

認知症はなるべく早期から治療を開始し、8歳を過ぎて認知機能の低下がみられる(認知症については別記事でご説明しています)ようなら、まずは今回お伝えした内容を試してみて、サプリメントやフードで抗酸化成分をとることをおすすめします。

もう高齢犬だから、と散歩や今までしていた遊びなどを制限してしまうと、認知症の進行を促してしまいます。
確かに体の衰えはありますが、犬の心はずっと子犬のまま
無理のない範囲で、楽しいシニア期を過ごさせてあげましょう。

飼い犬の認知症でお困りの飼い主さん、そして高齢犬を飼っている飼い主さんへ、今回の記事が参考になれば嬉しいです。

最後まで読んでくださりありがとうございました!

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カオリ
北海道の動物病院に勤務する、動物看護師です。 犬、猫、動物を愛しています! ペットと飼い主さんの笑顔が増えるよう日々研鑽しています。 暮らしに役立つペット情報や犬猫の病気・フード・介護の事などをわかりやすくをモットーに発信しています。 ペットと一緒にハッピーライフを^^